はじめに
セブ島のITパークは現在多くのグローバル企業、地元の人、観光客などを集めている場所として知られていますが、その土地の歴史についてはあまり知られておりません。セブ島の留学にこられた社会人はその土地に詳しくなることも留学を楽しむ醍醐味になると思います。
ITパークはラホグ(Lahug Airport)空港として機能した歴史
現在は経済特区として指定されているITパークはビルが立ち並んでおりますが、昔は空港とし機能していた土地でした。1938 年 6 月 24 日、セブ着陸場(Cebu Landing Field)として、当時の大統領のマヌエル L. ケソン(Manuel L. Quezon)によって初めて軍用空港として指定されました。
第二次世界大戦後、セブ着陸場(Cebu Landing Field)は、1947 年 8 月 12 日にマヌエル ロハス シニア(Manuel Roxas Sr)大統領によって国立空港として再分類されました。空港がマクタン島に移管された 1966 年 4 月 27 日にその運用は終了しました。
戦時中に日本と関係があったITパーク
現在のITパークの場所は戦時中、日本海軍の航空基地があり、神風特攻隊がここから出撃したとされています。1944年9月12日、セブ基地は米軍の空襲を受け、多数の零戦と熟練搭乗員を失ったとされています。この「セブ事件」により、日本海軍の航空戦力は壊滅的打撃を受け、通常の航空作戦が困難となりました。その結果、敵艦に体当たり攻撃を行う神風特攻隊の編成が決定されました。特攻隊の初出撃は1944年10月25日とされていますが、実際には同年10月21日にセブ基地から久納 好孚中尉が出撃しており、彼が特攻による戦死第1号とされています。しかし、公式には関行男大尉が初の特攻隊員とされており、久納中尉の存在はあまり知られていません。このように、セブ島は神風特攻隊の誕生と深い関わりを持つ歴史的な場所です。
最後に
ただ単に留学するだけでなく、その土地の歴史について学ぶことで、違った角度からその土地を知ることができ、楽しさが倍増するでしょう。また、セブで留学中には、語学学校の先生と一緒にITパークの歴史について話してみるのも、興味深い体験になるかもしれません。